ハングリー

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(どうすっかなぁ……) 少年の名は 『久我山 大和 (くがやま やまと)』 人気のない深夜の公園で 大和は一人困っていた。 いやこの表現はあまり適切じゃなかった。 なぜなら、大和は10人位のガラの悪い連中に囲まれていたからだ。 しかも連中は金属バッドやナイフなどの武器を持ち、明らかに大和を殺すつもりだった。 大和の方は、所持品は何も無く、服はジャージとシャツに運動靴と、完璧な丸腰だった。 困ったなんてもんじゃなく大ピンチであった。 「いや、ってゆうかなんでこんなことになったんだっけ?」 それは次の通りである。 「ある目的」のために 街へと向かう ↓ ホームレス狩りの現場に 遭遇する ↓ リーダー格の男の 背中を蹴り飛ばす ↓ 逃げる ↓ 今に至る、というわけだ。 つまり自業自得である。 ちなみに、大和は自身が街に出てきて行うはずだった「ある目的」を、すっかり忘れてしまっている。
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