芦名彩葉

6/18
前へ
/322ページ
次へ
イズミは名刺を渡した。 「私は横永大学病院勤務の医師です」 二人は黙って名刺とイズミの顔を比べてみている。 心の中では、『名刺は本物?』と疑っているのかもしれない。 「こちらもどうぞご確認ください」 イズミは写真入りの病院IDまで見せた。 (これだって偽造しようと思えばできるのだが) 「医者であることは分かりました。でも大学院に通っていると聞きましたが」 「勤務医をしながら通っています。これが学生証」 イズミは学生証も見せた。 「本当なのね」 二人はようやく安心した。
/322ページ

最初のコメントを投稿しよう!

125人が本棚に入れています
本棚に追加