◇ 樋口と舞子のおまけ話

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「じゃあ、また明日ね」 帰ろうとした舞子に樋口は何か呟いた。 「・・・しよう」 「え?」 聞き取れなかった舞子は何を言われたのかと振り向いた。 「何か言った?」 「結婚しよう」 「ええ!?」 こんなところでプロポーズされるとは夢にも思わなかった舞子は驚いた。 口を開けて唖然としている舞子を見た樋口は、信じてもらえないのかと思った。 もう一押し必要のようだ。 「結婚して、一生一緒にいよう」 樋口は本気だとようやく舞子は分かった。 「うん!」 舞子は嬉しさがこみ上げてきた。 同時に目から涙がドンドン溢れて、拭いても拭いても拭ききれず、やがて「ウッ、ウッ」と嗚咽がでた。 衝動的にプロポーズしてしまったが、泣くほど喜ばれるとは思わなかった。 でも舞子が喜んで受け入れてくれて良かったと樋口は思った。 「でもプロポーズは改めてお願いするわ。ここでは何かのついでみたいだもの」 舞子は泣いて喜んでいるのにダメだしした。 樋口は2度も言いたくなかったが、この後彩葉と遥の事で揉めた為、結局婚約指輪と花束を用意して、プロポーズのやり直しをする羽目となった。
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