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「うっわ!くっさっっ!!」
『キャウンッ!?』
マイクが強烈な"汚物臭"を身に纏うとブレイズは悲鳴を上げて森の奥に逃げて行った。
何故ブレイズはこの有利な状況から逃げたのか。彼等はモンスターと言えども犬。人の何倍も優れた嗅覚を持つ彼等に、この臭いは耐えられなかったらしい。
……そこからは早かった。マイクが顔を顰めながら剣を振り、ケビンは鼻を摘まみながら魔法を放ち、二体のコボルトは呆気なく倒された。
ケビンは身体を木に擦り付け臭いを取ろうと足掻くが臭いは一行に取れない。
「~~~っくそ、臭いが取れない!」
「うわあ、このコボルトやってくれたわー。カカツの実を道具にするなんてよっぽどだわ。」
「っここのダンジョンマスター、絶ッッッ対にコロス!!あーくっそ!臭え!!ゲロ以下の臭いがプンプンしやがる……っ!」
「ーー……こんな怒ったケビン初めて見た。」
辛くも勝利を納めた二人だが、そこからは臭いによりコボルトしか現れなかった為、順調に進んで行った。
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