1人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
でも、ここまで来れたら、後は、高校生活で自然とくっつくわね。と、心の中で考え、
これ以上、自分が口出しするのは、やめようと考えた、香澄。
香澄『そうだったの?ま、でも、高校行って、きっと上手く行くわ、頑張ってね。
付き合う事になったら、Wデートしようね♪』なんて話で盛り上がり、電話を切った。
香澄は、自室で、2人を想い、笑ってしまった。
と、いうのも、千尋の想いは言葉で聞いて知っている。
あつしの想いは、というと、聞くまでもなく分かる。
言葉がなくとも、態度や言動に出ている。
この前のカラオケの件。ここだけの話、発起人は、あつしだ。
相原さん誘ってさ♪なんて言ってたっけ。
キャンセルなった時の、動揺は尋常じゃなかった。
番号をしつこく聞くから、教えたりもした。
一番は、
あれは、進路希望調査書の提出期限前だったな。
「香澄はどこ受験するの?」なんて聞くから、何かと思ったら、
ついでのフリして、「友達の、相原さんはどこ受けるんだろ?」って…
今、考えると、笑っちゃう位、分かりやすい。
だけど、人によってはナーバスな問題でしょ、受験って。
だから、正直、その時まで友達といえど、千尋の進路希望なんて込み入った事、知らなかった。
そのまま、あつしに伝えたら、聞いてくれ。って…
まぁ、聞いて、あっさり教えてもらったけど、
千尋からは、「干渉しない香澄がどうしたの?」って、しつこく聞かれた。
適当に言い訳して、あつしに報告…
まさか、進学先を千尋に合わせるなんて思ってなかったから、
受験会場にあつしが居た。と千尋に聞いた時、ピンっと来たんだ。
ここまで両想いだっていうのに、2人の気持ちが交わる事ができないのは、
2人が素直に気持ちを伝えれないのと、何と言っても、2人は
超ド級の鈍感だからだ。笑
最初のコメントを投稿しよう!