晴れ渡る空

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でも、ここまで来れたら、後は、高校生活で自然とくっつくわね。と、心の中で考え、 これ以上、自分が口出しするのは、やめようと考えた、香澄。 香澄『そうだったの?ま、でも、高校行って、きっと上手く行くわ、頑張ってね。 付き合う事になったら、Wデートしようね♪』なんて話で盛り上がり、電話を切った。 香澄は、自室で、2人を想い、笑ってしまった。 と、いうのも、千尋の想いは言葉で聞いて知っている。 あつしの想いは、というと、聞くまでもなく分かる。 言葉がなくとも、態度や言動に出ている。 この前のカラオケの件。ここだけの話、発起人は、あつしだ。 相原さん誘ってさ♪なんて言ってたっけ。 キャンセルなった時の、動揺は尋常じゃなかった。 番号をしつこく聞くから、教えたりもした。 一番は、 あれは、進路希望調査書の提出期限前だったな。 「香澄はどこ受験するの?」なんて聞くから、何かと思ったら、 ついでのフリして、「友達の、相原さんはどこ受けるんだろ?」って… 今、考えると、笑っちゃう位、分かりやすい。 だけど、人によってはナーバスな問題でしょ、受験って。 だから、正直、その時まで友達といえど、千尋の進路希望なんて込み入った事、知らなかった。 そのまま、あつしに伝えたら、聞いてくれ。って… まぁ、聞いて、あっさり教えてもらったけど、 千尋からは、「干渉しない香澄がどうしたの?」って、しつこく聞かれた。 適当に言い訳して、あつしに報告… まさか、進学先を千尋に合わせるなんて思ってなかったから、 受験会場にあつしが居た。と千尋に聞いた時、ピンっと来たんだ。 ここまで両想いだっていうのに、2人の気持ちが交わる事ができないのは、 2人が素直に気持ちを伝えれないのと、何と言っても、2人は 超ド級の鈍感だからだ。笑
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