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『新入生の挨拶。
新入生代表、未来 奏音』
「はい」
しわ1つ無い綺麗な制服を着て、少し緊張した面持ちで壇上へ上がる。
そこから見える保護者席に、見知った顔はいない。
未来 奏音(みらい かなね)15歳。
今日から高校生だ。
全てから逃げてきた。
…間違えてしまったから。
だから、私を知る人が誰もいないここで、1からまた始める。
今度は間違えないように。
**
「おーい、席につけー」
そう言いながら教室に入ってきた、担任らしき男。
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