第6章 『天使の生活』

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「いや、別に凄くはないんだけど……やっぱり変なことじゃないのは分かってるんだけど、すごく恥ずかしくて……」 「恥ずかしがらなくてもいいのに……。 でも、気持ちは少し分かる。なんていうか、自分の内側を見られちゃうような気持ちになるんだよね」 頷きながらそう言った美咲に、シンは「まさに、その通りで」と笑みを見せた。 「そうだ、ほら、同じクラスの野々山りおちゃんもケータイ小説を書いてるんだよ。 すごく素敵な短編を書いていたりするんだけど、恥ずかしいから彼氏や家族には絶対ナイショにしてるんだって。 彼女もこの前、部屋でネタ帳をなくして、一人で真っ青になったって話してた」 クスクス笑いながらそう言った美咲に、 「うわぁ、凄く気持ち分かるなぁ。ネタ帳だけはなくしたくないよ。それで野々山さんのネタ帳は見付かったの?」 と真剣に尋ねたシンに、美咲は笑って頷いた。
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