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「いや、別に凄くはないんだけど……やっぱり変なことじゃないのは分かってるんだけど、すごく恥ずかしくて……」
「恥ずかしがらなくてもいいのに……。
でも、気持ちは少し分かる。なんていうか、自分の内側を見られちゃうような気持ちになるんだよね」
頷きながらそう言った美咲に、シンは「まさに、その通りで」と笑みを見せた。
「そうだ、ほら、同じクラスの野々山りおちゃんもケータイ小説を書いてるんだよ。
すごく素敵な短編を書いていたりするんだけど、恥ずかしいから彼氏や家族には絶対ナイショにしてるんだって。
彼女もこの前、部屋でネタ帳をなくして、一人で真っ青になったって話してた」
クスクス笑いながらそう言った美咲に、
「うわぁ、凄く気持ち分かるなぁ。ネタ帳だけはなくしたくないよ。それで野々山さんのネタ帳は見付かったの?」
と真剣に尋ねたシンに、美咲は笑って頷いた。
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