第6章 『天使の生活』

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バスに乗り込むなり、他校の女子生徒達の視線を一手に集めていることに美咲はギョッとした。 「ほらほら、今日も乗って来た」 「ホント、超カッコイイ」 口の動きや雰囲気だけで、そんな噂話が耳に届くようだった。 そうだよね。 やっぱり、こんなカッコイイ人、なかなかいないもの……。 手すりにつかまりながら、そんなことを思っていると、 「藤堂さん、そういえばさっきは僕を助けようと駆け出してくれたんだよね?」 とシンが顔を覗き込んできたので、美咲はまたギョッとしつつ身をそらした。
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