赤い服の少女

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私は一人っ子で、幼い時は内気な性格だった。 そのため、なかなか友達もできずにいつも一人で近所の小さな公園で遊んでいた。 少し行くと遊具のたくさんある大きな公園があり、近くの子供達は皆そこへ言ってしまうため、この公園にはだいたい私一人だった。 砂場で砂遊びをしたり、ブランコや滑り台で遊んだり。一人なので順番待ちをせずに好きな遊びができたのは少し嬉しかったのを覚えている。と、同時に、一緒に遊ぶお友達がいたらな・・・とも思っていた。 そんなある日、私が砂遊びをしていると、 キィ・・・キィ・・・ と、ブランコの揺れる音がした。 ふと顔を上げブランコのほうを見ると、そこには赤いワンピースを着た同じ歳くらいの女の子がいてブランコに乗っていた。 うつむき加減で乗っているため、顔が見えない。 同じ歳くらいの子がこの公園に来たのを私は嬉しく思ったのだが、内気な私は声をかけれずにいた。 私もややうつむき加減で砂遊びを続け、キィ、キィと揺れるブランコの音を聞いていた。 友達になりたい、けど、どうやって話しかけようかと考えているうちに、いつの間にかブランコの揺れる音は止まっていた。それに気付いた私は慌てて顔を上げ公園を見渡してみたのだが、もう公園内に女の子の姿はなかった。 けれどもそれから時々、赤い服の女の子は公園に現れた。 いつも赤い服をきて、ブランコに乗っていたり、滑り台の上にいたり、砂場でしゃがんでいたり。 女の子はいつの間にか公園にいて、私が話しかけようか迷っているうちにいなくなってしまうのだった。 女の子と私の距離はいつも遠く、決して近くに来ることはなかった。当時は、きっと私と同じような性格で、私に話しかけられないのだろうと思っていた。
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