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ジリリリリと喧しく鳴る俺の愛人(目覚まし時計)を何とかなだめ、俺は力なくベットから這い出る。
眠い目をこすりこすり、俺は昨日脱ぎ散らかした制服を拾い集め、モゾモゾと着替えを始めた。
「さむい」
ワイシャツの袖腕を通しながら、浮き出た鳥肌を見て思わず声が出る。
昨日も少し寒かったし、今日はコートを着ていくか。
そうして着替えを終えた俺は、帰ってから1度も開いていない鞄と昨年の冬に買ったダッフルを手に部屋を出た。
その際ドアを強く閉めすぎたせいか、扉に掛かった『SHOU』の木製プレートがカランと軽い音を廊下に響かせる。
その音を後ろに感じ、俺は1階のリビングへと階段を踏んだ。
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