《クールビューティーと時々あいつ》

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さてさて。季節も変わって12月。 あいつと付き合い始めて2週間ほどが過ぎていた。 かといって特段大きなイベントもなく、俺達はいつもの生活を送っている。 「それじゃ、暗くなるのが早くなってきたから気をつけて帰れよ。では委員長の長谷」 「はいっ!!起立っ、礼っ、さようならっ!!」 「「「さようなら~」」」 「サヨナラ~っと」 どうやら今日も無事、1日が終わりそうだな。 「未来~、今日も一緒に帰るだろ‥‥‥っと」 鞄を持って席を立とうとすると、俺の袖がか細い手にグイッと引っ張られた。 「‥‥‥翔、君」 「どうした、澤田」 珍しいな。澤田が俺に話しかけるなんて委員会でも無い限り。いや、澤田が人を呼び止めること自体滅多にないな。 「‥‥‥先生が図書室の整理しろって」 なるほど、やはり委員会の仕事か。
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