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ここはみのつくり高校の屋上。
現在の時刻では授業の真っ只中のはずなのだが、一人の少女が佇んでいた。
「また…、やっちゃった…?」
今にも眠ってしまいそうに呟く少女…天草 美月(アマクサ ミツキ)はどうしよう…とまた呟いた。
その目の前にはタバコとお酒のにおいがする不良が5にんほど倒れ、バックをかざるフェンスはまるでものを叩きつけられたように歪んでいた。
これの状況の意味するところはひとつ。
「また、つまらぬものを、のしてしまった…」
少しキリッとした顔で言うと、また眠そうにあくびをした。
「とりあえず…、不良さんたちを通報…」
セーラー服のスカートのポケットを探り、ケータイは教室にある鞄のなかだと思い出した。
どうするかを考えながら、ボケーと不良を眺める。
――にしても、カラフル……
――あか…金髪…あっ、プリンみたい…
ジュル
「………おいしそ。」
どうやらこだわり卵プリンが食べたくなったようだ。
「ヒッ!!」
寒気を感じて、不良が飛び起きた。
それを見て美月が不良によっていく。
「君、名前…」
「ウアアァアァアーー!!!」
ドンッ
「っ!?」
錯乱してるのか、いきなり美月を突き飛ばす不良。
「とと…」
バランスが崩れ、片足で向きを変えながら跳び跳ねてる。
コケッ
「へ?」
丁度良く倒れてる不良につまずいてフェンスの方に飛んでいく。
ガッ!
衝撃に耐えきれなかったのか、フェンスは外れた。
「………………」
目を閉じて二秒、とてつもない痛みとともに意識を失う。
こうして、彼女はは死んだ………はず?
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