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数日後、美紀はパンフレットの作成のために教室に一人で残ることになった。
「暗くなる前に帰れよ」
顧問の先生から鍵を預かり、作業に取りかかる。あの事件以来、友香は練習に来ていない。授業の合間に様子を見に行ったが、タイミングが悪かったのか会うことができなかった。
問題の壁の方はというと、特に何も起こらなかった。やはり友香の思い込みだったようだ。
「とは言ったものの…」
一人で薄暗い教室にいるのは、気分が良くない。気を取り直して美紀はパソコンを取り出した。ちょっと重かったがこれも文化祭のため、部活のためだ。
「あ、ここ使えないんだっけ?」
コンセントにつなごうとして美紀は思い出した。この前CDプレイヤーがつながらなかったコンセントだ。…そして例の壁にあるコンセントである。美紀は同時に怪談話まで思い出してしまった。
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