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『文化祭の準備中で』『演劇部の…』『感電死』『女の幽霊がいる!』
…次々に怖いフレーズが頭に浮かび、美紀は躊躇した。
別にこの部屋で死んだわけじゃあるまいし…そう思っても嫌な不安感が拭えず、心臓の音は早くなっていった。
カチッ。
美紀は迷った末にコンセントにつなぎ、パソコンを起動させてみる。
「何でもないじゃん…」
パソコンは何事もなく起動した。なんか恥ずかしい。ほっとした美紀は作業に戻った。
30分ぐらい経ったころだろうか。外も暗くなって、さあ帰ろうかというとき。
カリ。
背後で音がした。
うん?と思って手が止まる。
カリ、カリ、カリ。
今度は続けて3回。すっかり忘れていた美紀は皮膚が粟立った。
ガリガリ!!音が一層大きくなる。それは確かに背後の壁から聞こえてくる。何かが壁の内側を引っかくような…
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