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2106年7月13日。
その日、少女はバレエのレッスンがあった。
バレエのあとは、家でピアノのレッスン。
習い事はバレエとピアノの他に、習字、歌、空手、勉強塾など、いくつもあった。
有名な先生ばかりを雇い、上手く出来ないと酷く叱られる。
始めは涙を流してわんわん泣いて抵抗したりもしたが、最近は無駄な抵抗をやめ、ただ無心になって先生の怒声を聞いていた。
しかし、少女はピアノと歌だけは楽しく続けていた。
先生はもちろん厳しいが、それでも構わないくらいに、ピアノの音色は自分の心の闇を少しだけ洗い流してくれている気がしたし、歌を歌うと悲しみや苦しみがリセットされる気がした。
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