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バレエのレッスンから帰ると、すでにピアノの先生が少女を待っていた。
「あと5分で始めますよ。
手を洗って、仕度をしなさい。」
「はい、先生。」
少女は急いで洗面所で手を洗い、自分の部屋へ行って服を着替え、鉛筆と楽譜を持ってレッスン室に戻った。
「それでは今日は前回出来なかった14小節から弾いてみましょう。」
先生はそう言って楽譜を少女から受け取り、ぱらぱらとページをめくった。
少女はピアノのイスに座り、高さを調節し直し、ひとつ深呼吸をした。
先生は、棚に置いてあったメトロノームを取り出した。
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