終わりのほし

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少女は、細い足をゆっくりと一歩前へ出した。 砂利を踏みしめる音が、この惑星で響いた唯一の音。 他に、音はない。 何もない。 誰もいない。 少女はもう二歩だけ地平線へ近づいて、そこでまた足を止めた。 そして……。 月明かりが寂しいものになってしまうほどの激しい光が、地平線から世界と少女を照らす。 朝の訪れだった。
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