お茶会

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もう、なんか止めることそのものが無意味な気がしてきたセアレはもう呆然と二人を見ていた 「よし、ともかく行くぞ!誰かケルベロス連れてこい!」 ルシファルは大声で召し使いたちに命じながら部屋を出て行った 後に残ったセアレは言われた通りにレヴィアタンを呼びに行くことにした 部屋を出て廊下を歩きながら一応考えてみる あの部屋の炎は十中八九悪魔の炎だ つまり普通に水をぶっかける程度では消えないということだ 悪魔が操る炎は地獄の業火の性質を持つため同じく地獄の海の性質を持つ水を操る悪魔でないとこの炎を消すことはできないのだ 普段は天使とか人間相手に炎の技を使うので消えないほうがいいのだが、いざこちらが受ける側になると中々面倒なものだ 「そういえば、まだ犯人聞いてないな」 ツッコミで忙しくて肝心なことを聞くのを忘れていた 仮にも魔界の王であるルシファルの居城に火を放つなんてなんて命知らずな悪魔が居たもんだ さっきは冗談で済んだが、ルシファルを本当に怒らせると神に祈りを捧げたくなるほどの拷問にかけると魔界の誰もが知っている 「レヴィアタン様ってどっちの海にいるんだっけ?」 長い長い階段を降り、やっとのことで城の外に出た 比類なき城としては立派な申し分ない城だということはわかっているが、住むとなれば話は別だ だってこの城の主すら「階段が多すぎる」といってから城内はもっぱらケルベロスに跨がって移動している 「天界に負けたくなかったのは分かるけど住むのに不便な城って本末転倒な気がする」 多分本人に言ったら殺されるだろうから言えないが(まあ、死なないが)
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