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お茶会
ここは魔界の中心部であり、魔王ルシファルが住まう城
黒い石で作られた巨大な城は魔界どころか天界、地界にも存在しない
これは元天使長であるルシファルがかつて見た神の御殿よりも巨大なものを作ることを望み、100年かかって完成させたものである
そんな文字通り世界一の城から魔界の主の怒号が響いた
「おい!今すぐあいつを①殺すか、②殺すか、③殺すかしてこい」
「じゃあ②の殺すで!」
「よし、行ってこい」
「いや、選択肢一つしかないし 」
魔王ルシファルは部下の一人、四方王の一人、西のアリトンに命じていた
アリトンは魔界の西に居を構える悪魔で姿は栗色の髪の少女の姿をしているが性格は魔界屈指の残忍さを持つ
なんだか二人の間では話が完了しているっぽいが第三者から見れば二人が頭がおかしくなったようにしか見えない
というわけでたまたま駆けつけたまともな第三者上級悪魔東の軍(イーストブラッド)将軍セアレはまともにツッコミをした
セアレは青い髪にゴーグルを付けた青年の姿をした魔界でも真面目な方の悪魔である
「そもそも悪魔は死ねないでしょうが」
そう、悪魔は神に反逆した者なので【死】という逃げ道を禁じられているのだ
「じゃあ手足もいで地獄の釜で煮てこい、どうせ死なねぇからな」
「死んだほうがまだマシだ!!」
「なに言ってんだ、どんな罪からも逃げられねぇように悪魔は死なねぇんだろうがよ」
「別にあなたの罪から逃げられないように死なない訳じゃないから!」
説明を聞く前に自分の体力が尽きる…と思ったセアレだった
「と、とりあえず落ち着いて…、魔王であるあなたがそんなに取り乱すなんて何があったんですか?」
「何があったか…だと?」
ギロリとルシファルは色の違う二つの目でセアレを睨んだ
「セアレ、この部屋がこんだけの火の海になってんのにまだ何が知りてぇんだ!」
「あ、マジっすね」
「因みにセアレの自宅は死者を焼く地獄の業火の海近くの為、火に対して鈍くなっております」
「アリトン様は誰に話してるんですか?」
「初心者たち」
「ともかくセアレ、てめぇはレヴィアタン呼んでこい、俺はアイツの内臓を引っ張り出して体の中を軽くしてやる」
「私は熱した棒を鼻から突っ込んで脳味噌を引きずり出します!」
「それ古代エジプトのミイラの作り方!」
なんか楽しそうな二人だった
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