ショートコント「」

4/4
前へ
/4ページ
次へ
そうして二人はゆっくりと、露天風呂の方へ向かおうとしていました。 「いや…ちょっと」 「…………」 「玉職人がいます玉職人が」 「早くいけよ!」 少しふざけながら向かうと、そこにはメガネのレンズを喰わえた黒い猫が一匹いました。 「あれです。あれが俺のメガネのレンズです」 「よーしとっとと捕まえて成仏してくれよ」 ゆっくりゆっくりと、猫との距離を詰めていった三村君は、ついにあと一歩のところまで近づくことに成功しました。 「よーし大人しくしててくれよ」 「ヘックシュ!」 「だから幽霊じゃないのかよ!」 「湯冷めしちゃって」 「いいよもう」 そして幽霊の方を見ていた三村君は、猫の方へ身体を向き直すと、猫は既に逃げてました。 「逃げちゃったじゃん、もうー」 「冬なのにホラーです」
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加