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9年前の……4月
高校二年の春、それも始業式の4日前。
クラス発表の日で春休み唯一の一斉登校日だけど……
何が悲しくて春休みの朝から学校に行かなくてはならないのか。
なんて事を僕は考えていた。
学校が家から近かったら……
いや、それでも僕はサボりを決め込んでいたと思う。
僕は11時まで二階の自分の部屋でパイプベッドに寝そべって過ごしていた。
残り少ない怠惰な時間を壊すかのようにブーンブーンと携帯のバイブ音と共に携帯の着メロがなった。
寝転ぶ僕の耳元で騒いでる携帯を黙らせようと手をのばす。
画面に“亜矢子―腐れ縁―”の表示。
ちょっと出ないとまずい相手。
天井を睨みながら僕はしぶしぶ電話にでた。
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