第2景 ~桜……舞う~

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自分の拳を軽くおでこに当てて頭を抱えた。恥ずかしさに顔を上げることもできない。 (俺、あと20分どんだけ羞恥心にさいなまれないといけないじゃあ!!) 乗車時間経過して席に戻ろうとしたダンス系男子が足を止めた。 「君、大丈夫?」 ダンス系男子が目深にかぶったダメージ帽子からのぞくように僕を見る。 (へ?!) その視線が僕の何を見ているのか困惑していると、温かい何かが落ちて制服のズボンを染めた。 「君?!しっかりて!誰か車掌を呼んでください!!」 ダンス系男子が駆け寄り僕の頭を抱える。 その声が遠退き、視界が黒くなる。 僕の顔を覗き込むダンス系男子の顔がかすんでよく見えない。 (あれ?こいつ……女みたいな顔してる……) 記憶はこの辺りからなくなった。
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