第2景 ~桜……舞う~

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年の割には結構しっかりしていると自分でも思う。 ここまで気配りする羽目になるのも僕の変な能力のせいとはいえ、毎度恥ずかしい。 そんな僕の気持ちに気が付いたのか“ヤツ”がなんだか笑ったようにみえた。 「君、こういう事慣れてんの?今時の子が言わないよね」 (大きなお世話だ!) 「そんなんじゃないけど。で、名前を……」 「私にはいいけど、駅員サンにはしといたほうがいいかもね。 運んだのは駅員さんだし、ちょっと話に行ってくる。あっ、それ片付けといて」 そういって“ヤツ”がゆび指した先には薄っぺらな毛布と枕代わりの座布団が散乱している。 (ヘイヘイ……わかってますって) 「じゃ、駅員さんに伝えてくるから」 (偉そうだなぁ……あっ!) 男子が引き戸を開けて片足靴を履きかけている。 「あの!ほんとにありがとうございました」 (あれ?) 何故だかハニカミながら出ていくダンス系男子の後ろ姿が僕のイメージに出た女性と重なって見えた。
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