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ピリリリリリーー……
警告音と間を置かずして特急列車がゴゥーンゴゥーンと音と風を連れて過ぎていく。
僕と“ヤツ”の間に割り込んで汽車が過ぎているのに……
ずっと“ヤツ”を見続けていた。
舞い上がる風が辺りの桜の花を散らしていく。
今まで見たことのない美しさを初めてこの時感じたのを今でも覚えている。
何でこんな風に感じたのかは……
ちょっと先の……事
これが僕と“ヤツ”、いや彼女…… 結理佳先生の最初の出会いになった。
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