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ふと我に返った僕の前に花見に向かうサラリーマンたちの群れ。
すれ違い様に彼らのテンションを感じる。
彼らもまた、辛い、逃げたい様々な思いを抱ながらえ一時の宴に興じているみたいで……
あの時の僕と同じだ。
僕は……
辛くて……
苦しくて……
幸せで……
でも不安で……
放したくなくて……
それなのに逃げ出してしまった……
始まりは……9年前。
学校近くの駅にある桜が散る……
高校二年の春。
桜色の恋を……僕らはした。
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