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「電話って言っとるやろー!ぺーくん、起きてる!?!」
勢い良く僕の部屋に妹の美智(みち)がとびこんできた。
「何だよ、休みぐらいゆっくりさせろよ!」
「いつもゆるいくせして、電話だよ、亜矢ちゃんじゃない女の人からだよ」
「はあ?誰だよ、朝っぱらから」
投げ付けられた子機を慌てて受け取った。
「危ないだろ!?壊れたらどうするんだよ」
子機から保留音が聞こえてくる。
「誰だよ!?」
「確か元クラスメイトっていってたよ、てかだらしない格好やめてよ!後で友達来るんだから、そんなカッコで歩かないでよ!」
入ってきた以上の勢いで今度は部屋から出ていった。
(Tシャツに短パンがだらしないかぁ?!)
だらしないってどこがだよとつぶやきながら電話の子機を耳に当て、親指で通話ボタンを押した。
元クラスメイト……心当たりは一人しかないけど……。
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