6、また睨まれた

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あちゃーっ…。 またリアルな夢の世界にどっぷり浸かって昼まで寝てやんの私。 着替えて、カーテンを開ける。 天気いいじゃん。 ってかさ、また下の階の永田さんの夢だよ。 どこまで、私は好きなんだ。 私は、ベランダの窓を開けて、こっそり下の階を覗き込む。 居るじゃん、今日も。 日中からタバコ吹かしてさ。 …でも、カッコイイ☆ シルバーの単車、「寿司処 みどり」、元暴走族…。 俺の女かぁ~。 言われてみたいよ、現実の世界で! 朝帰りしない?って事は、あのまま行き先はラブホ? また、私はいいとこで夢が醒めたんだ。 今回も、残念でした。ガックシ(↓) 私は頬杖をついて、下の階の永田さんの姿を見つめていた。 こっちを振り向いて? って願いくらいは届いてよ。 すると、何か気配を感じたのか永田さんは辺りを見渡す。 うげっ!…私を見た。 さっ…最悪だな、コイツ。 物凄い殺気立った目をして睨み付けてきた。 「こっ、こんちわ~」 って言うしかない私に、相変わらず無視して立ち去って行く感じの悪さは…半端ない。 好きだ!付き合ってくれ!って言ったのは、おまえだロー!!! あらがち、元暴走族ってのも夢だけじゃないかも。 私があの人を好きだってのも、あらがち夢だけの話ではない。 キャーッ!キャーッ!キャーッ!♪ 「完」
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