エピローグ

2/6
前へ
/24ページ
次へ
「由美にもなれるさ。」 これは父が私に言った言葉。私は父に憧れて建築デザイナーになりたかった。 父に応援されてることが嬉しくて私は本気で建築デザイナーを目指し始めた。 無事建築デザインについて学べる第1希望の大学にも合格し、下宿の許可ももらってマンションも決まった。 そして今18才の私は私の荷物が運ばれているはずの下宿するマンションに向かってる。 車の窓を全開にし外を見つめる。ここがこれから私の住むところになるんだ。 「由美、風寒いし窓しめろ。」 運転席に座る兄は私に文句をいった。 「そんなに寒くないよ。お兄ちゃんが薄着しすぎだからでしょ。」 兄はむっとした顔になった。 「それが忙しい仕事の合間をぬってわさわざ下宿先まで送り届けてやってる人への態度か?」 隣でぶつくさ言いながら運転しているのは私の兄、神崎由紀である。 私より7才年上で建築デザイナーとして働いている。それなりに有名らしく仕事が忙しいのは事実だ。 兄も私のこれから通う大学に通っていた。 大学受験の勉強を教えてくれてすごく感謝はしてる。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加