3人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
部屋に着くと明日にある大学の入学式の話になった。
お母さんもお父さんも仕事があって私一人出席のはずだったんだけど…
「俺、明日入学式出席するし今日一緒にここ泊まっていいか？」
「いいけど…お兄ちゃんが？興味ないって言ってなかった？」
「ちょっと事情があってな。お前明日きっとびっくりするぞ。」
兄はニヤニヤしながら私を見つめた。
「なんか明日あるの？」
「まあな。明日の楽しみにしとけ。」
一体なんなんだろ？まあ明日には分かるだろうしわさわざ聞かなくてもいいか。
そういえばまだしなくちゃいけないことがあったんだ。
「お兄ちゃん、お隣さんに挨拶いってくるね。」
「よし、俺もついてい…。」
そのつもりだったのはお見通しなわけで…
「駄目。私一人でいくから。」
「なんでだよ。」
「お兄ちゃん、俺の妹には手だすなとか変なこといいそうだもん。」
「……。」
やっぱりか。
「そんなのお隣さんにも失礼にあたるし私一人で行く。お兄ちゃんは夜ごはんの準備してて！」
「分かった。気を付けろよ。お前は無防備だから…」
「はいはい。すぐに済ませてするから。」
挨拶用に買ってあったお菓子をもつと部屋をでた。
今思えばこのときお兄ちゃんを連れていけばよかった。
お隣さんがあんなやつだなんて想像もしなかったから。
最初のコメントを投稿しよう！