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苦しんで苦しみ抜いた結果、アイシャがやっと導き出した答え。その時のアイシャは凛々しくて眩しかった。
「だから、俺は何があってもアイシャを横で支えていたい、守りたい。
放っておけないんだ。
どんな時も悲しみも苦しみも喜びも楽しみも分かち合って側にいたい」
ノリスは呆気に取られたような表情をしたかと思えば苦笑いをした。
「そりゃ、ご馳走さん。
聞いててこっちも恥ずかしくなるぜ。
ちょっと冗談も混じってたんだかな」
そう言われて俺もニヤリと笑った。
アイシャやローズの兄みたいな立場にいたノリスとしては、俺がアイシャを独占するのが何だかんだと言っても面白くないんだろう。
「いや、半分魔物でも悪くないって初めて思えたさ」
ノリスが訳がわからないといった表情をしているのを見ながら、俺は平然と答えた。
「もしアイシャが魔物を惹き付ける何かを持っていたとして、半分魔物の人間なんか今は俺くらいだ。
これって、ベストパートナーって奴だろ?」
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