小さな会合

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「……どちら様?」 「うーちゃん」モグモグ いや、そういう事じゃなくてだな。 「何で冷蔵庫の中貪ってるんすかぁぁぁぁぁ!!?」 その『うーちゃん』と名乗った人(女の子のようだ)は冷蔵庫の前に座り込んで、ボンレスハムを貪っていた。それと彼女の周りに食べ物の包みだった物と思われる袋が大量に散乱していた。後うーちゃんさんはこの城の住人ではない。(つーかこの城は今僕一人しか住んでないはずだ)つまりこれは…。 「盗み食いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」 僕がそう叫んだ瞬間、彼女は弾かれたように立ち上がり、脱兎の如く逃げ出した。ちゃっかり手にいくらかの缶詰と口にボンレスハムをくわえて。 「待てやゴラァァァァァァァァァァァァァ!」 僕は背中から『月光蝶の羽』を出して飛翔し、彼女を追いかけた。 つーかいつ入って来たんだ?一応外には警備用にオートマトン(自動人形)を置いておいた筈なんだけどな。まさか内部からの侵入とか? 「盗み食いもそうだけど、ちょっとO☆HA☆NA☆SHIしないとねぇ!」 僕は彼女に追いつくか追いつかないかの絶妙なスピード加減で彼女を追う。
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