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ババ抜きの描写したところで特に面白くもないので結果だけ言っておこう。
中田中くんの負けでした。
さて、レクリエーションも終了して俺たちは昼食を取っていた。
各班に一枚ずつ配られていたレジャーシートを広げて、その上にまた円になって各々弁当を開く。
といっても、俺は昨日サクヤが俺の分の弁当を作ってくると言っていたから自分のは持っていない。
「はい、キセキのだよ」
「ありがと」
サクヤは紺色の弁当箱を俺に差し出してきた。貰う立場なので俺は素直に礼を言う。
だがツンデレでもあるサクヤはここで素直に「どういたしまして。ニコッ」とか言わない。
言ってくれたら普通に、ちょっと童顔だけどサクヤは顔は可愛いから俺も好きになるかもなんだけどなー。
「別に、ただ自分の弁当を作りすぎたから、余り物よ、アンタのなんか」
いやいや、そのツンは無理がある。
「昨日電話してきただろ。弁当作る前に俺に電話してきたんじゃん」
「うっ」
サクヤが頬を紅潮させる。
そしてよぅわからん言い訳をはじめた。
「そ、それはぁ………アンタの為じゃないっつーか。だから犬猫で、いやちがうってだから。あーもう、だから、うん、あっ。そうそう!昨日作った弁当を作り置きしといたのよ!」
と、確実に今でっち上げた言い訳でどや顔をするサクヤ。……正直、どうでもいいのだが。
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