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しずの家に着いて、呼び鈴を鳴らした。
「………」
返事は無かった。
そっとドアノブに手を掛けて力をこめると、ドアが開いた。
「…しず?」
部屋の中は暗かった。
月の明かりだけが部屋の中に少し明るさを作っていた。
あたしは静かにドアを閉めて、靴を脱ぎ、月の明かりを頼りにしずを見つけた。
本棚に寄り掛かって、近くに携帯が開いたまま置かれていた。
携帯を少しずらして、あたしはしずのそばへ座った。
「…バカだよな」
しずがポツリとつぶやいた。
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