マジックブレイバー

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――― レリアがドラクロスへ戻ってから、すでに半年以上が経過している。 それはつまり、ファビュールの魔法が消えてから過ぎた時間と同じだ。 それからというもの、世界はいまだ平穏を保っていた。 といっても、まだたったの半年でしかない、といい変える事もできる。 これから先、世界がどのように動いていくのか、それはレリアには到底わからなかった。 ともかく、生活基盤は着実にできあがっていた。 1番に問題視されていたライフラインのほうは、電気という新たな技術によって、世界各国、しっかりと以前のレベルで確保されているようだった。 これはもちろん、あのフェルムランドからの技術提供によるものだ。 クロードも水面下でその動きには加わっていたようで、ドラクロスにも比較的早く、その最先端技術が伝わってきた。 ともあれ、電気と言われたところで、レリアにとっては魔力となにが変わったのか、技術的な内容については皆目見当もつかなかった。
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