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かくして4人はルバーネスに到着した。
正確には、ルバーネスと呼ばれた村があった地に、だ。
そして今、レリアの目の前には、約3年前に自らの手によって封印がなされた、あの入口の石板がある。
ゆっくりと、その封を解いた。
3年ぽっちだと、周りの風景もあまり変わってはいないように思う。
といっても、あの時は冷静でいなかったから、その記憶が正しいものであるのかはあてにはならない。
それは他でもない、たった1人の姉であるレティシアを失った直後だったからだ。
正確には失ったといっても、彼女は生きている――と思われる。
しかし石の体になって。
そんなもの、どうしろというのだろう。
そんな魔法、どうやって解けばいいのだろう。
それを知るはずのブレブィルは、もういない。
究極魔法、フォーシュに頼ろうにもそんな莫大なる魔力を集めるなんて到底不可能なのだ。
「おい、レリア。大丈夫か?」
ずいぶんと長い事、考え込んでいたのかもしれない。
痺れをきらしたような、レヴァンの声が聞こえた。
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