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地下室の階段は、3年前と同じで狭くて薄暗い。
扉は腐っていてツンと鼻を刺す臭いがした。
簡単に開いたが、その時に埃が舞った。
そして、石造りの広い部屋へ。
扉を入った両隣には、書物を納めた本棚があり、中央には横長の石版がある。
首の辺りまでの高さがある石版だ。
その上には、雄大な鳥を模した石像がある。
結晶を抱いている。
結晶の中には、フェニックスがいるのだ。
「あれか……」
ニクラスが呟き、近づいていく。
レヴァンもそれを追い、物珍しそうに石像を右から左から眺めている。
レリアもハーティの力を借りて、そこへ向かった。
それに気づいたレヴァンとニクラスが、石像の正面をあけるように、左右へ別れて移動した。
「ハーティ、ありがとう」
「うん!えへへ」
ハーティが嬉しそうに、ニコニコしている。
立つだけなら、なんとか――。
と思ったけれど、やっぱり辛かった。
長くは持ちそうにない。
しかしここは踏ん張りどころと気合いを入れる。
レリアは顔をあげた。
改めて、まじまじと結晶を眺めてみた。
すると、あの時は気にならなかった情報が次々に飛び込んでくる。
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