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『リフクレア一族は知っている』
と答える。
『だが、彼らは滅びたのではないのか?』
すぐにそう続けた。
フェニックスは、それも知らなかった。
しかし少し考えてみると、それも無理もないと思えた。
言ってみれば、フェニックスにとってリフクレア一族とは、“同僚の親戚”といったところだろう。
その同僚――つまりライファーズの親戚が、たまたま名のある一族だったというだけだ。
詳しい話を聞かされていなくても不思議ではない。
「あと2人、生き残ってるのよ。まあ、あたしが探してるリフクレア一族はハーフなんだけどね」
その半分の血は、なんと違う世界のものなのである。
だからこそ、怜人は異常な量の魔力を持っているのかもしれない。
『ほう。で、そのリフクレアには何があるのか?』
もう、しつこい――。
レリアは眉がつり上がったのが自分でもわかるくらいのしかめっつらをした。
リフクレア一族の名を出せば何か興味をしめすだろうとは思っていたが、あくまでその興味の向く先はレリアと関連付けて、だった。
正しくはレリアというよりも、ライファーズの血と、なのだろう。
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