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「なにって……。そうそう、あんた“アズ・フィニス”って知ってるの?」
『アズ?……なんだ?いや、知らない』
やはり、フェニックスはこれも知らなかった。
そして話題を逸らす事にも成功したレリアは、しめしめと思いながら“アズ・フィニス”の内容を語った。
さらに、それによって起こるだろう状況、それから過去の歴史も重ねて説明した。
それには、聖獣であるフェニックスですら驚いているようだった。
『魔力が消滅するとは……にわかには信じがたいな』
「ええ、でしょうね」
レリアは短く言った。
『その“アズ・フィニス”を行おうとする者が今、グロスブルグにいるというのか?』
「そうよ。あたしの予想でしかないけどね……」
『止めよう、と?』
「それは……まだ、わからない。ただ、“アズ・フィニス”を発動させるためには、リフクレアとライファーズの血がいるらしいの。それなら、あたしだって無関係じゃないでしょ?」
『それが、グロスブルグに行く目的、か……』
レリアは頷く。
フェニックスの問いかけは、はっきりとしない、まだ何か迷いのあるようなものだった。
まだ、不満があるようすだ。
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