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発動に必要ならば、それを止めるのだって2つの血が必要かもしれない。
だから行こうという訳だ。
と、これは半分、ウソ。
目的の半分、いや8割以上は怜人と再会する事だった。
もっともっと、さらに本音で話してしまえば10割というのがもっとも正しい。
怜人に会って初めて、次の目的が生まれるのだ。
そこが新しい出発点となる。
怜人の存在こそが、ゴールでありそしてスタートなのだった。
「にしても、なんであんたそんなにしつこいのよ?」
煮え切らない態度を取っているフェニックスへ、半ば文句を言うようにレリアは聞いてみた。
『私の使命はライファーズ一族を……もっといえば、私をその身にやどした者を守る事だ。よって、その者の行動目的を知る必要がある。むやみに意味もなく、危険な場所に行かせはしない。明確な理由がほしいのだ』
色々とそれらしい事を言っているが、要するに過保護なのだろう。
『それに、お前が例のリフクレア一族に固執する理由も気になる……』
「もう、うるさいわね!はい、この話はおしまいよ」
強引に話を切り上げたレリアは、久方ぶりに後ろを向いた。
そこには、少しなかだるみ気味になっている3人の姿があった。
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