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「すっげぇ薄いけど、俺にもライファーズの血が流れてるんだよ」
ライファーズの――。
どういう事だろうか。
首を傾けるレリアを前に、レヴァンは軽く微笑んだ。
「まあ、俺自身、聞いただけの話なんだけどさ」
何代も昔、遥か遥か昔のレヴァンの先祖に、ライファーズの一族の者がいたというのだ。
それがどれくらい前か、なぜそうなったかはわからないらしい。
「ほら、これ。お前と同じ色だろ?」
レヴァンは自らの髪の毛を触る。
それはレリアと同じ、クリーム色の金髪をしている。
確かに言われてみればそうだった。
しかし今まで気にもしていなかった。
金髪なんてどこにでもいるからだ。
そう、金髪なんてたくさんいる。
――お前のような金髪なんて世にたくさんいるだろう?
レリアの耳に、いつかの声が舞い戻ってきた。
そうだった。
バハリアスがそう言っていたのだ。
魔法が初めて生まれた頃、ライファーズの血を巡った争いが起きていた、と。
「あんたの故郷ってもしかして、グロスブルグの近くなの?」
「ああ。今はたぶん吸収されてるんじゃないか?……なんかあるのか?」
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