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3ヶ月――。
長いような短いような、なんとも言いがたい微妙な長さの日々はあっという間に過ぎていった。
『……にしても、お前がそこまで入れ込む何かがあるのか?その、リフクレアの血には……』
「うっ、うるさいわね!そんなのあたしの勝手でしょ!あんたは黙ってあたしのピンチを助けてくれればいいの!」
狭い部屋の中に、レリアの大きな声が響いた。
『お前も頑固だな……』
「あんたがしつこいのよ!まったく」
窓の外には、かすれる程の向こうまで、どこか怪しく見える街並みが続いている。
夜空が燃えるように赤いせいかもしれない。
赤――違う、橙色。
炎のような色だ。
いや、ような、ではない。
まぎれもなく、それは本当に炎の影響によるものなのである。
グロスブルグは年間の内の8割程が厚い雲に覆われているらしい。
ドラクロスとはまったく逆だ。
そして、鉄工所のような、昼夜を問わず炎を燃やしに燃やしまくる工業地帯が、国に広く点在している。
その理由は、やはり兵力による。
詳しくはわからないが、そうして作られた材料を武器や設備に使うらしい。
その工業地帯から漏れ出す常識を超える量の炎の光が、分厚い雲に映し出されて空が赤く見えるのである。
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