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――――――――――― ロゼは寝室に入ると、扉の鍵を閉め、明かりのついていない暗い部屋に閉じこもった。 「…どうして…と言ったの?シオン…。」 どうしてだなんて、決まっている。 ―あの人のことが、嫌いだから。 あの人のことが、許せない。 いや、一番許せないのは…あの人ではない。 一番許せないのは… シオン・セレナーデ。 「シオンさえ、いなければ…。」 だけど、こんな望み、叶うわけがない。 ロゼにできたことは、シオンをこの闇の中に陥れることだけしかなかったのだから…。 ―――――――――――
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