悪夢の始まり

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サラはうっすら目を開けると、んーと唸った。 「ダメだ、時間制限ありみたい」 「ビックリするから一声かけろ。また暴走するかと思ったわ」 「えへへ。でもうまくいったよ」 サラは小さく指でブイを作った。まったく、困ったやつ。 ドレイクは重力によって陥没した穴を覗いていた。底があるのか不安になるくらい深い。 「化け物だな」 「その力のおかげで助かりましたけどね」 「そうだな」 ドレイクはサラを気にしてはいないようだ。仲間なら怪物だろうが何だろうがいいのだろう。 サラはジオの服を引っ張った。サラに目を移す。 「頑張ったからあとでごほうびちょうだい」 「一声かけなかったから無し」 「えぇ!? そんなぁ……」 しょげるサラ。あとでごほうびあげよう。
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