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司会者に例のごとく話を振られた崇は、一瞬俺に目を向けた。
救いを求めるような目。
それでいて、申し訳ないという気持ちでいるような目。
彼の瞳には、不安と悲愁の色が浮かんでいた。
そんな目で俺を見るなよな・・・。
俺はアイツのことを誰よりもよく知っている。
相方の徳井よりも知っていると思っている。
崇はTVでこそああだが、実はとても繊細で傷つきやすい。
仕事で失敗した時の落ち込みようなんてすごいものだ。
だから、以前はよく愚痴に付き合い2人で呑んでいた。
それに、何よりもアイツは、敏感なのか何なのか、
他人の変化にいち早く気がつく。
俺に悲しいことがあると、
「祐さん、何かあった?
祐さんよく顔に出るから、すぐに分かっちゃうよ。」
と、いつも俺の心の中を見抜く。
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