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~Tside~
「あっ、そういえば・・・」
「ん?」
まったんが思い出したかのように口を開いた。
「徳井くん『Duet』って曲聴いたことある?」
「『Duet』?」
「うん。
この前東方神起がピカルに来たとき、アルバム貰ったやろ?
その中に入ってる曲なんやけど、この前、綾部が聴いて泣いてたんよ。」
「ええっ!?」
思わず大きな声が出た。
「ちょっ、声でかい。」
「わりぃわりぃ・・・って、それ本当の話か?」
「うん。
すごくいい曲で、聴いてたら泣けちゃったって言うてた。」
「マジで?綾部曲聴いて泣くようなタイプじゃないじゃん。」
俺の知ってる綾部はそんなに感動しいな性格ではないし
しっかりしているからすぐに泣くような人間ではないはずだ。
「徳井くんもそう思うやろ。
でも泣いてたんよ。
おれも不思議に思っとってん。
『Duet』ってどんな曲なんやろ・・・。」
そのとき、俺は思い出した。
これを解決する手がかりとなる重要なことを。
「そういえば、俺、そのアルバムiPodに入ってる!」
「本当か?」
まったんが目を見開いた。
「ああ、貰ってすぐにiPodに入れたんだよ!
でも、入れたっきり聴いたことないけどな。」
「徳井くん、今日iPod持ってきてる?」
確か、バッグの中に入れっぱなしだった気が・・・
「楽屋にあるから今取ってくるわ。」
そう言って、俺は前室を飛び出した。
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