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ビクッと肩を震わせ、ゆっくりと振り返ったその人の顔は、雨と涙に濡れていた。
「崇っ!?」
久しぶりに名前で呼ばれた。
「祐さん、ごめんなさい。」
頭を下げる。
「今まで、俺、祐さんにひどいことばっかして…。」
「ま、またそれかよ…。」
祐さんは急いで公園から出て行こうとする。
「忘れないで 忘れないで 僕は君が好きなんだ。」
俺は口ずさんでいた。
祐さんが驚いた顔をして振り返る。
「……どうしてその曲!?」
「まったんから聞いたんだ。
祐さんがこの曲を聴いて、楽屋で泣いてたって。」
祐さんはうつむいている。
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