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帰り道私はいつもと違う気持ちに戸惑い、拓也から離れて歩いた。
すると拓也は私のもとに駆け寄り、心配そうに私を見つめ、こう言った。
「ゆり、顔赤いけど大丈夫か?」
私は驚き、思わず拓也から顔をそらした。
「な、なんでもない!!」
「そうか?熱でもあるなら俺おぶってやるぞ?」
拓也のその言葉を聞き、私は更に胸の音が高鳴った。
「本当に大丈夫だから!!」
私はそう言うとその場を走りさった。
家につくとすぐに自分の部屋に入り、ベッドに潜り込んだ……。
なぜこんなにも胸がドキドキ言ってうるさいのだろう……。
ずっと拓也は拓也だと思ていた。
でも……
いつの間にか拓也は
私よりずっと大きくなって私の背中に手を回し、私を助けてくれるようになっていた……。
拓也は
ただの幼なじみの前に……
男の子なんだ……。
私は今そう感じた。
「拓也……。」
私は拓也の名前を呟いた……。
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