未知との遭遇

2/6
前へ
/10ページ
次へ
はぁっ・・・はぁっ・・・ なんだあれは・・・・・・分からない・・・ いきなり変な目が現れたと思ったら不気味な笑い声・・・ 逃げても逃げても全然距離が変わってる気がしない 「「逃げても無駄よ。貴方は私からは逃げられない・・・」」 一体何なんだ・・・ 「何なんだよあれはぁっ!!!!」 「「ふふ・・・つかまえた・・・」」 もう無理だ 何かに思い切り引っ張られている感触・・・ 後ろに目をやっても何も見えない ”何も見えないのに何か強い者がいる” 逃げられない・・・どうあがいても逃げられない 死ぬ・・・? 俺は死ぬのか・・・? 嫌だ 俺はまだ・・・ 「死ぬわけにはいかない!!!」 最後の力を振り絞り一歩、たった一歩だけ前に踏み出す その瞬間、体が一気に軽くなる 何もかもから開放された感覚・・・今なら空を飛ぶことすらできそうだ・・・ そしてそれを感じたと同時に俺を掴んでいた力と気配も霧散していく そして緊張がほぐれたせいか目の前がどんどん暗くなっていく・・・ 助かったのか・・・? 分からない・・・ ただ俺には、消え行く意識のなかで口惜しそうに去っていく声が聞こえた気がした・・・
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加