第一章 はじまり、はじまり

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この村に住む村人は皆、その国民だ。 私が産まれる前に、私の故郷であるシラルディア国は滅ぼされてしまった。 滅ぼされる前のシラルディア国は、とても豊かな国だったと聞いた。 広い敷地。 青緑色の草原に、色とりどりの花。 にぎやかな街、笑顔の絶えない国民達。 他国との貿易も盛んで、港ではいつも市場を開いていた。 争いの無い平和な国だった。 国が滅ぼされた後、シラルディア国民への風当たりが悪くなり、この髪と瞳の色が理由で、なかなか受け入れてくれる国がいなかったらしい。 しかし、以前より交流のあったカルハト王国は快く国民達を受け入れてくれた。 それから2年程経ってから、私が産まれた。  
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