お嬢様と俺

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玄関のドアはメイドさんと思われる女性が開けてくれた。 中に入るとまずエントランスホール。 すでにここだけで一般的な平屋建て一軒家より広い。 そしてその左右に並ぶメイドさんと執事さんの数に絶叫しそうになる。 え?なんで? 100人いるんじゃない? こんなにいて何の得があるの? と、頭を軽く抱えながら試練さんを追って気の遠くなりそうな長い廊下を歩いていく。 あるドアの前に止まれば、こっちを見て、 「準備はいいか?」 と聞かれる。 なんの準備なのかいまいちわからないが、うなずいておいた。 試練さんがノックすると中から 「はーい!!」 と声がした。 綺麗な声だな… そんなことを思うとガチャっとドアが開き… 俺より少し背が低い美少女が出てきた。 「美羽、こいつが新しいSPの緑間天夢だ。」 「…よろしくお願いします。美羽お嬢様。」 とりあえず挨拶。最敬礼してから顔を上げる。 すると。 「お父様、私はこんなどこの馬骨かわからないような人にSPを任せたくありません。」 とムスッとした顔で言い放った。 あれ…なんだろ、沸々と怒りが…
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